新作発表から約4週間、さて値動きはいかに。

約1カ月前の3月19日にお届けしたロレックス相場定点チェック。さて、それから1カ月。モデルチンジで旧型となったデイトナと生産終了となったミルガウスは果たしてどうなったのか。早速見ていきたいと思う。

結論からすると、高騰はしているものの最近の動きからすると思いのほか上がらなかったなというのが正直なところか。

まず、デイトナについてみると、発表前の黒文字盤については一時的に40万円ほど上がったものの、新作が発表されると同時に20万円ほど下落。その後も420万円前後(黒文字盤)で推移し、現在もあまり変動はない。白文字盤も同様で発表前に490万円だったが、発表後に550万円まで高騰したものの現在530万円。ただ黒文字盤よりはだいぶ上昇幅は大きく高止まりしている感じだ。

https://www.909.co.jp/stocklist.html

ただ、デイトナについては2021年11月から22年2月にかけて黒文字盤で380万円から550万円(白文字盤は600万円台後半)とわずか3カ月間でとんでもない金額になったことが頭の片隅にあるためか「あれ、こんなものか」と思ってしまうが、これを2016年のモデルチェンジのときと比較するとレベルが違うことにあらためて驚かされる。

当時生産終了となったRef.116520の値動きを見ると、140万円だった実勢価格は新作発表後に150万円台半ばまで15万円の上昇だった。つまり冒頭に「高騰はしているものの思いのほか上がらなかった」と書いたが、慣れというものは恐ろしいもので実は異常な数字なのだということがわかる。

一方のミルガウスはどうか、発表前に140万円台だった実勢価格は、生産終了がわかると同時に180万円台まで高騰。その後も上昇することはなく現在も同じような相場で推移しているものの、上がり幅としてはかなりの数字と言えるだろう。ミルガウスはデイトナと違って、もう新品は手に入らないということを考えると状況は変わってくるのかもしれない。

主要11モデルの週刊ロレックス相場(4月26日更新)

【GMTマスターII/Ref.126710BLRO】国内定価129万6900円
・実勢価格:313万円 → 306万円(↓) 先月より7万円ダウン

【デイトナ/Ref.116500LN(黒文字盤)】国内定価175万7800円
・実勢価格:429万円 → 423万円(↓) 先月より6万円ダウン

【サブマリーナーデイト/Ref.126610LN】国内定価122万2100円
・実勢価格:207万円→199万円(↓) 先月より8万円ダウン

【サブマリーナーデイト グリーン/Ref.126610LV】国内定価128万4800円
・実勢価格:242万円→239万円(↓) 先月より3万円ダウン

【ミルガウス/Ref.116400GV】国内定価国内定価110万9900円
・実勢価格: 143万円→180万円(↑) 先月より37万円アップ

【ヨットマスターダークロジウム/Ref.126622】ROLEXコピー定価4万200円

【ディープシー/Ref.136660】国内定価168万4100円
・実勢価格:205万円→199万円(↓) 先月より6万円ダウン

【エアキング/Ref.116900】国内定価88万5500円
・実勢価格:130万円→132万円(↑) 先月より2万円アップ

【デイトジャスト/Ref.126200】国内定価88万5500円
・実勢価格:127万円→122万円(↓) 先月より5万円ダウン

【エクスプローラーII/Ref.226570】国内定価114万7300円
・実勢価格:179万円→173万円(↓) 先月より6万円ダウン

【エクスプローラーI/Ref.124270】国内定価86万200円
・実勢価格:129万円→128万円(↓) 先月より1万円ダウン

なお、これまでの実勢価格の推移を表したグラフなど、もっと見たい人は関連記事にある「主要11モデルの週刊ロレックス相場」をチェックしてほしい。

 

 

参考記事:https://gekiyasuburando3.com/

ロレックスが認定中古

ロレックスは12月1日、公式サイトで認定の中古品プログラムを開始すると発表した。ブランド自体が中古品を認定及び真正品を保証するケースは珍しい。スイスを始めとする欧州の6ヵ国で始める。ロレックスの時計は二次流通では、定価を上回る値段で取引されるものもあり、認定中古品の販売価格が注目されている。

プレ値品の販売価格が注目点
ロレックス ロレックスが認定の中古品プログラムを開始するロレックスが認定の中古品プログラムを開始する

認定中古品プログラムは、初回販売より3年以上経過した全てのロレックスヨットマスター コピーの時計が対象。真正品であることを認定し、付属品として、認定中古品シール(タグ)と2年間の国際保証を付ける。12月初めからスイス、オーストリア、ドイツ、フランス、デンマーク、英国の6ヵ国にあるブヘラブティックで販売を開始。また、これに参加する正規品販売店は来年春頃から順次販売を開始するという。

これまでブランドによる認定中古品は、ブライトリングやフランクミュラー総輸入代理店のワールド通商が行う正規認定中古時計がある。ただ、二次流通の相場が新品定価を超える、いわゆる「プレ値」で取引されるものが多いロレックスとは意味合いが異なる。

そのため、二次流通市場で注目を集めているのは、認定中古品の販売価格だ。中でも新品定価を上回る「プレ値」で取引されているモデルが注目されている。相場よりも安く販売した場合、転売を招く事態になりかねない。一方で二次流通の相場に基づいたプレ値で販売した場合、店頭では新品より認定中古品の方が高いという事態が起きてしまう。

 

2023年 ロレックスの新作を大胆予想!

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2023年 ロレックスの新作を大胆予想!
監修:池田 裕之(いけだ ひろゆき)

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2021年はロングセラーのエクスプローラーI・エクスプローラーIIがついに世代交代したり、翌2022年はロレックスとしては異色のレフティ仕様GMTマスターIIが登場したり、プラチナ×アイスブルーのデイデイトがラインナップに加わったりと、例年通りに愛好家を湧かせました。

 

年もWatches & Wonders(旧SIHH。リシュモン系のカルティエ,IWC,パネライ,ジャガールクルトらが参画する新作見本市)に参画するとしたら、ロレックスの新作発表は3月27日~。2023年はデイトナ60周年・サブマリーナーやエクスプローラー70周年となりますので、「何かすごいモデルが出るのではないか」と、大きく期待せざるをえないところです。

いったい2023年はロレックスから、どのようなモデルがリリースされるのでしょうか。

この記事では、Watches & Wonders 2023に先駆けて、ロレックスの新作を大胆予想いたします!

【新作予想】クラシック回帰で第三世代のRef.6263を踏襲

1950年代にプレデイトナが存在したものの、ロレックスの公式発表によると、1963年誕生となるコスモグラフ デイトナ。

レーシングスピリットを感じさせるイカしたデザインと高級機としての風格。そして高い信頼性を誇るがゆえ、ロレックス随一の人気モデルであり、キング・オブ・クロノグラフの名を欲しいままにしてきました。

 

2023年は、そんなデイトナ60周年の節目に当たります。

過去、周年記念に特別なモデルを打ち出してきたロレックス。2013年にはプラチナ製デイトナ アイスブルー文字盤が50周年モデルとして発表されましたが、2023年も間違いなく何らかの新作―モデルチェンジにせよ、特別モデルにせよ―が登場すると予測されます。

ロレックス コスモグラフ デイトナ 116506 アイスブルー

※デイトナ50周年にあたる2013年に発表されたRef.116506。プラチナケースにアイスブルー文字盤、そしてチェスナット(栗色)ベゼルが定番とは違った特別な魅力を湛えます

 

この新作の一つの予想として、「新型ムーブメントが発表される」というのがあるかもしれません。

現行デイトナに搭載されているCal.4130は2000年に登場したRef.116520以来の名機であり、20年以上のロングセラーを誇ります。1988年にデイトナは手巻きから自動巻きへと移行されますが、この際に用いられていたムーブメントはゼニス製エルプリメロ Cal.400をベースとした、Cal.4030。ゼニスが1999年にLVMHグループ傘下となったことも手伝ってか、前述の通りロレックスでは自社開発の自動巻きクロノグラフCal.4130を2000年にリリースし、今に至るというわけです。

ロレックス Cal.4130

ロレックスコピー専門店

Cal.4130が傑出していることは、既にご存知の諸氏も多いでしょう。ロレックスらしい高い精度や堅牢性は言わずもがな。現行スポーツロレックスでは標準装備となりつつあるブルーパラクロム・ヒゲゼンマイ(当初はパラクロムヒゲゼンマイ)を搭載することで、実用時計には欲しい、耐衝撃性と耐磁性を有します。操作性も良好ですよね。

 

一方で2015年以降、ロレックスでは最新世代のムーブメント載せ替えを行っていますので、クロノグラフでも何らかの最新機種がリリースされる可能性はあります。

とは言え、ムーブメントの刷新だけでは終わらないでしょう。

なぜならデイトナは、ロレックスのフラグシップモデル。そのため新作は簡単なマイナーチェンジとは考えづらく、ドラスティックな変更が行われるのではないか。当店GINZA RASINのロレックス専門店の店長は、このように語ります。

 

では、いったいどのような新作が出るのか。

近年は、ファッション全体で「クラシック回帰」「原点回帰」が一つのトピックとなっております。時計業界でも、往年の名作を復刻したり、あえてヴィンテージな雰囲気を醸し出した製品展開が活発ですね。

http://jbbs.shitaraba.net/travel/10977/

冒頭でエクスプローラーIのモデルチェンジをご紹介いたしましたが、この新作にはケース直径36mmが採用されていることで大きな話題となりました。長らく現行モデルであったエクスプローラーI Ref.214270はケース直径39mmでしたが、2021年にその先代までの伝統であった36mmへとダウンサイジングすることとなったのです。

デイトナもこういった流れを受けて、過去のモデルを踏襲した外装デザインを採用してくるのではないか。このように予想致します。

そう、例えば手巻きデイトナ時代の、ロングセラーRef.6263のような・・!

Ref.6263は、1969年~1988年頃まで製造された、デイトナ最長の歴史を誇るモデルです。デイトナの系譜の中では第三世代に当たり、手巻きデイトナ最終世代でもあります。

第一世代・第二世代に比べると大幅にスペックアップしていること。また製造期間が長く、比較的状態の良い個体が入手しやすいことから、手巻きデイトナの中でも随一の人気を誇ってきました(もっとも、第一世代・第二世代は希少性がきわめて高く、一般市場になかなか出回らないことも大きく関係しておりますが)。長い歴史の中で様々なマイナーチェンジが行われており、それらがファンによって体系立てられていることも、手巻きデイトナの熱狂的人気を象徴する一幕ですね。

 

そんな手巻きデイトナ Ref.6263の大きな特徴は、防水性が50mに高められたことです(第二世代までは30m防水)。堅牢なオイスターケースはそのままに、プッシャーもねじ込み式になったことから、いっそうの実用性の向上が図られています。

また、先代同様にバルジューCal.72Bを改良し、かつ高精度化したCal.727を搭載していることも特筆すべき点です。

第三世代のデイトナにはメタル製ベゼルのRef.6265もほぼ同時期に誕生し、ラインナップされましたが、近年のセラクロムベゼル人気―デイトナ Ref.116500LNに代表されるような―を鑑みるに、復刻されるとしたらプラスティックベゼルが引き締まったRef.6263となるのでしょう。

プラベゼルの雰囲気はセラクロムベゼルで踏襲しつつ、リューズガードの無いスッキリとしたデザインになることも、併せて予想致します。

ロレックス 新作予想

 

気になるのは、文字盤バリエーションです。

現在のデイトナはブラック・ホワイトの二色展開となっておりますが、恐らくこちらは踏襲されつつ、ちょっとした変更が加えられるのでは・・・などと予想してみます。

そこで、やはり手巻きデイトナ時代のような、ホワイト文字盤×ブラックインダイアルおよびブラック文字盤×ホワイトインダイアルといった、「パンダ」の顔立ちが採用されるのではないでしょうか。

 

ちなみに、同一コレクション内にブラック文字盤とホワイト文字盤があった時、一般的にはブラック文字盤に人気の軍配が上がるものです。

しかしながら近年では、逆転現象が起きることも。もともとスポーツ系にホワイト文字盤が少ないことも影響していると思われますが、デイトナ Ref.116500LNのホワイトのカッコよさたるや筆舌に尽くしがたく、少なくともデイトナ Ref.116500LNのリリース以来、過去のデイトナやエクスプローラーII等のホワイト文字盤人気が、各段に上がることとなりました。

とは言え、もちろん引き締まったブラックも素晴らしく、高い人気を誇ります。

 

この「人気」ゆえに、デイトナはここ何年も、定価を大きく超える実勢相場を続けていることも、大きな特徴であり、これから購入する愛好家にとっては悩ましいところ。

ロレックス全体が相場上昇しているものの、デイトナは別格で、とりわけ現行Ref.116500LNはステンレススティール製であるにもかかわらず、400~500万円超の値付けが当たり前。現行品であるにもかかわらず正規店での購入は難しく、並行輸入市場でも品薄が続きます。

2023年にモデルチェンジが敢行されれば、Ref.116500LNはもちろんのこと、歴代デイトナでさらなる相場高騰を見せてくることは、想像に難くないでしょう。

新作発表を迎えておらず、まだ相場が落ち着いている今。デイトナは、大きな買い時を迎えています!